[アカデミック]
2024年05月06日
ソフトウェアの教科書
写真は、あるソフトウェアの解説書です。名前に教科書と銘打っていますが・・・授業や講義、研修などには少し使いづらいなと読んでいて思っています。IT系の解説書には、特に「教科書」の名を冠しているのが多いと感じております。
一方ハードウェアに関しては、「入門」とか「ノート」とかの名前が多いなと、その文化の違いを興味深く意識し、本屋を巡っていたりします(ほとんどは、ネットショップではありますが)。
さて、教科書とソフトウェア系の解説書についての違いを考えてみましょう。
教科書は、その用途上かなりの制約を受けています。その制約とは、以下の点です。
・日数、時間数が決められている。
・学習内容(各単元)を日数の均等配分が必要になる。
後半の制限に関しては、実習で時間を調整していた大学教授がいたのも思い出させます。
さて、本来の教科書と解説書の大きな違いを考えてみました。義務教育から高校の教科書は、文部科学省での認定があるので参画は厳しいですが、大学や専門学校で利用する教科書や企業の新人研修では自由に作成できます。
ソフトウェア、特にプログラミングの解説書は大体同じ構成になっています。
・言語や技術の概要
・Hello World
・変数と定数
・条件分岐と繰り返し
・関数
・・・
大半が同じということは、テンプレート化ができているのだと思います。
C言語系を祖とする汎用系プログラミング言語。
JavaとかPHP言語が代表的だと思います。
C言語を作成した、カーニハンとリッチーによるC言語の解説書、通称「K & R」と呼ばれる名著「C プログラミング言語」。
B言語からの歴史や、他の言語を知っていると、K&RやIEEE/JISなどの規格、VisualC++等のデファクトスタンダードと思いを馳せながら楽しんでいます。
大学や専門学校ではB言語や「K&R」の話はほとんど出てくることはありません。ただ、プログラミング言語が好きな者からすると、ちょっともったいないな、と。
そして、講義で利用しないとしても、コラム的にでも掲載してもらい、コーヒーブレイクで話をしてもらいたいと思います。
ハードウェアの教科書は、ソフトウェアに比べると圧倒的に不足しています。
当社では大学等の実験テキスト、新人教育向けのテキストなどの相談も行っております。
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